４月２日は皆さんお待ちかねの大劇場公演の初日。私も午後から、電車に見限られながら？出かけて参りました。

ミュージカル・プレイ『再会』

　

　雑誌なんかで見たときは「大人のロマンス」だったはずなのに…。

これはなんだ！「コメディ」の間違いじゃないのか！

そういう内容だった。

まあ、やせても枯れても石田先生、ただでは済まないだろうなと思ってはいたけど、ちょっとこれはないんでないのん、という感じ。

とにかく「何も考えずに、気楽に見る」にはピッタリの、感慨もへったくれもない作品です。一応複線も張り巡らされてはいますが、ラストの「どんでん返し」がちょいと凝りすぎで「やや興ざめ」。

今回も役不足の大行進('_')、何で「じっくり型の役者」が多い雪組に、こういう「脳天気」でライトな作品を持ってくるのか、理解に苦しみます。内容は、どちらかというと花組か宙組向きな感じですね。

たあたんの役は、うーん、『ライト＆シャドウ』のハロルドとか、『ブルボンの封印』のフィリップ、あるいは、曾次郎さんを「もっと軽め」にした感じ。プロローグがとっても爽やかですが、殆ど見せ場はありません。

「絶対、つまらない！」と思って観たら「意外と楽しかった」と思えるかな？って作品です。

ミュージカル・ショー『ノバ・ボサ・ノバ〜盗まれたカルナバル〜』

　

　こちらは、今更言うまでもない名作の再演。ほぼ初演あるいは再演の鴨川演出に沿って、忠実に再現されています。原作者が存命しているにもかかわらず、大幅に内容変更があったという『夜明けの序曲』とは対照的。とにかく「あの」雪組が、踊りまくり、歌いまくりです。

２３年前を見ている私、ちょっと違和感を持った部分もありますが、おおむね「よくぞ、ここまで」と感慨深く拝見しました。

今回は、とどさんが「シナーマン」を歌って他全員が「狂ったように」踊りまくる、有名な「アデーウス・カルナバル」の後に、緞帳が降りて、初舞台生のロケットダンス、トップ３によるスペシャル・ダンスがあって、パレードが附きます。このスペシャル・ダンス、デュエットダンスにたあたんの歌なんですが、ショー本体と違和感がなく、素敵でした。

たあたんのオーロは、前夜祭の堅さが取れて、とってもセクシーで男臭い雰囲気。お芝居とは対照的です。特に、コムちゃんブリーザとの「つかの間の恋」が、とーっても濃厚で、見ていて「くらくら」なりました。ブリーザを失った後に歌う「アマール・アマール」も良かったです。女装もあるんですが、これが可愛かった（可愛すぎ？）。そして裸足でビシビシ踊るたあたん、私初めて見ました。

とにかく『ノバ』は盛りだくさん。たあたんファン、雪組ファンならずとも、宝塚ファンなら是非見ていただきたい作品です。あんまりここに書きすぎるとネタばれになってしまうので、今日はこの辺で…。

休演者　五峰亜季、美郷真也、毬奈みほ

五峰さんの代役は花彩ひとみさん（『再会』）、森央かずみさん（『ノバ』）。

美郷さんの代役は飛鳥裕さんほか。

　

この公演からプログラムが1,000円に値上がりしました。

オールカラーになったからということですが、今まで必ず載っていた「脚本」が未収録。この点は、これから論議を呼びそうですね。